焙煎 〜 もっと深いとこまで

 
仕入は品質の高いものを仕入れますが、特にプレミアなどがついている高級品目の必要はありません。 コーヒーはいろいろな種類がありますが、産地レベルで高級品目と言っても、産地比較すると高級品目ではない商品もあります。 生産国の生産技術や精製技術や自然環境などが国ごとに違う事に起因しますが、基本的に信頼できる商社から仕入れれば間違いありません。 また農園を限定してしまうと不作の時に悪いものを仕入れて売らなければならないので、幅広く仕入れられるようにしておいた方が良いと思います。 昨今強烈に強い個性を持った味が高級品目として多くなってきていますが、目指す味的に違うのであまりその辺は仕入れていません。 仕入れてからの保存は結構重要で、店頭に置きっぱなしにしながら販売している環境はあまりよくない様に思っています。

 
焙煎技術の前に当店がやっている事は、ロースターを改造しています。吸気と排気を変えるのに、ロースターに少し隙間を作ったり、煙突の長さや出口など 改良したり。ガスバーナーのピッチを変え、高さを変え豆ごとに数種類のバーナーを用意しています。年を重ねるごとに日々進化しているロースターです。
それらの道具と合わせて、焙煎技術はともて重要で、豆の種類、豆の量、焙煎工程(順番)による焙煎の違いなど様々な状況に炎の調整や吸気や排気の調整をしながら、 粒で言ったらものすごい数がある豆を全体の平均をどこでとるか(焼き過ぎ、丁度よい、焼けていないなど)頃合いを見計らって仕上げるので、豆の種類と量で時間決めてグルグルポンってわけにはいかず経験が重要になってきます。 つよい焼きならばそれほど気にしないで黒くしてしまえば簡単なので、強い焼きはそれほど技術は必要ではないです。
大まかにいうと、2回目の弾きが始まるギリギリで仕上げる、弾き初めで仕上げる、少し弾いてから仕上げるという音での判断と視覚的にしっとりと色づいてくる感じと 豆から出てくる少しの煙と香りなどで、意図するテイストで仕上げます。
ほんの数秒のタイミングであったり、量が多かったりするとロースターから出した後の豆の自熱で少し焼きが入る事もあり、完璧だって思えるのはそれほど多くはありません。
誤解を恐れずに言えば、だいたい90点〜99点の間で作品が仕上がればいいかななんて思っています。

少量ですがガテマラの焙煎の様子。


 
強めに焼くのは簡単とは言ったものの、うちで言う深煎りコーヒーとアイスコーヒー(フレンチローストとイタリアンロースト)などは少し難しくて、視覚的にシビアに判断します。 合わせて、仕上がってからの自熱が強烈なので、霧状の水をかけて焙煎度合いの進行を防ぎます。少し焼きを浅めに上げて自熱での進行を逆算してとかではシビアすぎるので なるべくギリギリまでロースターの中で焼いてから、水で進行を止める方が簡単で安全なので、この手法をとっています。
焙煎度合いが強いアイスコーヒーは、豆のまま販売するとお客様のミルが油だらけになってしまうので、焙煎後すぐに粉状にして販売します。

アイスコーヒーの焙煎の様子。


 
仕上げに豆の精製をするのですが、この辺は大量生産しているところや、大手が絶対に出来ない作業です。やれない事もないのだけれども当店レベルの仕上げをすると 時間がかかりすぎて、多く売れば売るほど比例して精製時間が必要なので大量に売る意味が無くなってしまいます。
うちも多く売れば売るほど時間が必要になるので、自分や家族の手間でできる範囲が限界かなと思っています。それ以上やっても人の手を入れなくてはならず、 人が増えただけ余計な仕事が増えるので、精度という意味でもそのへんは良い商品を作るためには必要かと考えています。

 
内容はいたってシンプルに、機械で大まかに欠点豆を選別して、最終的にハンドピッカーという自作の爪で拾いまくるという作業です。
種類にもよるのですが、モカ系の欠点豆の宝庫みたいなのは、1人で8kg仕上げるのにハンドピックだけで1時間ぐらいかかります。単純に黄色いのだけじゃなくて 黒いのとか、部分的に黒いのとか黄色いのとか穴の開いたやつとか徹底的にハンドピックします。そうすると濃厚な味わいでいてスッキリとした飲み口のコーヒーに仕上がります。
当店の10gでの基本抽出量は180ccで一般的な基本抽出量は120ccだと言われています。まあ抽出量なんか好きなだけ抽出できるからあれですが、 ある程度の濃さで抽出できるという意味ではなかなか、この味は出せないのではないかと思っています。

色彩選別機で選別している様子。


ハンドピッカーで選別している様子。


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